男2人でキノコ採り、しかしキノコは採れず。川崎~蔵王編
「一緒にキノコ採りに行きませんか!」
バイクウェアでお世話になっている「motsuke」ブランドのデザイナー、サトシ氏から不意にこんなお誘い連絡がきました。彼はキノコマニアとしても有名で、以前、山菜のミズを採りにも行きました。
参照記事⇒「バイクと山菜の異次元コラボ「山菜・ミズ採り」」
キノコ採りそのものはまぁ置いといて、とりあず意味もなく野山をウロウロするのが大好きな性癖ですので…こりゃ喜んで受けるしかないでしょう。
今回は『男二人・キノコ探しで戯れよう』です。
朝6時出発で川崎へ

彼とはいつもバイクであちこち行くのですが、今回は装備が多いためバイクではなく車。わざわざ自宅まで迎えに来てくれました。
助手席なんてめったに乗らないので変な気分ですな。空気も乾燥していてフィールドワークには絶好の天気です。
いざ向かう先は川崎町。キノコが潜んでいそうな野山を探して移動し、次々入っていくローラー作戦で行くとの事。よくわかりませんが、とりあえず山をウロウロできれば私は満足です(笑)

車を降り、山の雰囲気を物色するキノコ先生。もう明らかに不審者です。ついカッとなって殺してしまった恋人を埋める場所を探しているようにも見えます。
まずは一ヵ所目のココから入ってみる事になりました。ワシはキノコ採りはガチ素人なので、ついていくだけです。

えっほえっほ・・・・。
獣道すら無い、密集した藪の中をわっさかわっさか進んで行きます。陸自にいたのでこういうのは苦ではありませんが、全くキノコは見つかりません。キノコ伯爵もダメだったようです。
移動→入る→無い→移動→入る→…
何ヵ所か移動を繰り返しながら山に入り探索を続けますが・・・とにかくキノコがありません。目当てのキノコだけでなく、毒キノコすらほとんど生えていません。
キノコ先生いわく「まだちょっと早かった。2週間後くらいかな」との事。
そんな中、こんなキノコを発見。

ホコリタケ、というらしいです(正式名称かどうかは不明)
頭をぽんぽん叩くと、穴からホコリ(のように見える胞子)が出るからそう呼ぶそうですが、残念ながら食用ではありません。まぁ「食えるよ」と言われてもこのルックスじゃ食いたくありませんけど。

林の中に立つ鉄塔の真下。あまり見られない光景だったので1枚撮ってみました。
うーん、やはり孤独徘徊じゃないと写真はモチベーションが上がらんですな。
予想外のおやつタイム!
その後も森に入っては無し、入っては無しを繰り返す事、十数回…。
そんな事をしている合間、おもわぬご馳走を発見!天然のアケビです!

ちょうど2個。さぁさぁ1個づつ喰おうじゃないですか。あれ?そういえばアケビって採取して良いんでしたっけ?
祖母の家の庭にアケビの木があったので子供の頃はよく食べていたのですが、今の人ってアケビ食ったことあるんかな。
しかしよく考えてみると、野外でぱっくり開いてむき出しになってる柔らかい実をそのまま食べる・・ってのも、けっこうアレな行為ですな。普通に小虫とかも入っていますし。
ちなみにアケビは漢字で書くと「木通」(もしくは「通草」)。どう考えても「あけび」とは読まんよね。
今回の目的とは違うものの…
思いがけないご馳走にありつけて気分は上々。やる気もでてきましたよー。
アケビを採った斜面から下りてきて反対側、沢の付近にミズが大量に生えていました。今回の目的はキノコですがこのままだと「手ぶらでご帰宅」となってしまいそうなので・・とりあえずミズをいただいていきましょう。

一面に広がるミズ、もはやミズ畑と呼べそうな勢い。しかも太くて立派。我々がいつも採りに行く場所よりも数が多く、密集していて採りやすい。
じゃんじゃん採取できて楽で良いのですが、ミズは調子に乗って採りすぎるとそのぶん下処理の時間が鬼のように長くなるのでほどほどに。
追記:
「ミズの皮むき」に関して、別ページを作成しました。本記事最後にもリンクしておきますので参考になれば幸いです。
「採れなければ買う」という選択肢も
川崎~蔵王~再び川崎、と延々探索したものの、結局キノコは採れず終い。
私はキノコよりも山が楽しいですが、キノコ先生はちょっと不完全燃焼っぽい雰囲気です。
帰り際にこんなお店を見つけたので寄ってみました。

「腹帯村おこし市」と書かれています。こういう地場産品を売っている店ってつい立ち寄りたくなりますよねぇ。
しかしなんとココでお目当てのキノコが1袋300円で売っているのを発見!うーん、やはり生えているところには生えていましたか…。
私は「買ってもいいじゃん」と思いましたが、どうやらキノコ先生としては「採れなかったから買う」という選択肢は無いようです(笑)
とりあえず二人でジャガイモを購入。デカいのが5~6個入って100円。この安さも地場産品の魅力ですな。
ちょっと喉が渇いてきたのですがココには自動販売機がありません。どこかでジュース休憩がしたいところです…。

飲み物を求めて川崎町、藤枝商店さんに寄りました。
ここの魅力は・・・・・

じゃじゃーん、瓶ファンタっ!!
グレープとかオレンジとか余計な事は書いていません。とりあえず「ファンタ」です(笑)
乾いた喉に注ぎ込まれる合成っぽいお味。たまりませんなぁ。
美味しくも懐かしいチープ感を味わっていたところ、旦那さんがなにやらバイクを引っぱり出してきていました。
・・・・むむっ!?それはっ!!幻の名車ダイハツ・ハローじゃないですか!!!

戯れ無駄な雑学
『ダイハツ ハロー』
自動車メーカーとして有名なダイハツが昭和49年に発売した50cc三輪スクーター。翌年昭和50年には販売終了となっているため非常に希少。
三輪スクーターでありながらもジャイロなどのように二輪駆動(後輪二輪)ではなく、まさかの一輪駆動。駆動するのは後輪片側のみという、キチガイじみた仕様がたまらないワンダーバイク。
ナマで見たのは初めてです。リアのボックスもこだわりが感じられます。
こちらの旦那さんは非常に素敵な趣味とスキルをお持ちで、奥のほうにはこんなバイクもありました。

これ、トタンで自作したそうですよ。スゴい。ベース車両はジャイロとのこと。
もうヘンな乗り物愛好家としてはたまらんですな。
写真を撮らせていただいた際に「おっ、良いカメラですね」と声をかけていただきましたが、今日はキノコ狩り用の服装。下はニッカの作業ズボンで頭に白タオル巻き、というスタイルですから…
もう完全に「分不相応なカメラを持っている現場労働者」と思われたことでしょう。
違うんです旦那さん…これでも一応、写真でメシ喰ってる人なんです…
あとがき

「キノコ採り」としては惨敗の1日となってしまいましたが、最後に珍しい乗り物が見れたので非常に満足。良い徘徊となりました。
それにしてもホント、「食えるキノコ」と「食えないキノコ」の見分けはわからんですな。この写真も食えないキノコらしいです。
さぁさぁ、ミズの下処理をしますよー。